Marix Engineering
PDCE
落雷対策

落雷による災害や障害は毎年数千件にのぼり、近年増加傾向にあります。
また、落雷被害は産業に大きな影響を及ぼしており、早急な落雷対策が求められています。

落雷対策としては、これまでにも避雷針が一般的に使用されています。
しかし、電子機器に囲まれた現代社会では、避雷針に誘導した雷電流がさまざまな副作用を引き起こしています。

一方、PDCE落雷抑制型避雷針は、落雷を誘導するのではなく、落雷の発生自体を抑制することで設備・機器・人命の安全と安心を提供する「真の避雷針」です。

落雷の原理(夏季雷の場合)

PSCE

落雷とは、雷雲の下部に蓄積された電荷と地表面に静電誘導される逆極性の電荷との間の放電現象です。

  1. 雷の下部にマイナスの電荷が溜まり、その雲の接近に誘起されて地面にプラスの電荷が溜まる。
  2. 雷雲から地面に向かって「先駆放電(ステップトリーダ)」が開始。
  3. 地面からも雷雲の下部に向かって小規模な放電「お迎え放電(ストリーマ)」が開始。
  4. 雷雲からの放電と、地面からの放電が結びつくと、そこに大きな放電が加わる。

これが落雷現象です。

避雷針の原理と問題点

PSCE

避雷針は、落雷の誘導地点として設定することで、周辺への落雷被害を防ぐことを目的としています。

  1. 尖った先端(突針)により、お迎え放電を放出しやすくする
  2. お迎え放電が先駆放電と結合して放電路を形成する
  3. 雷電流はアース線で地面に誘導され、設備を保護する

一方で、避雷針による「誘導する」対策には、問題があります。

  1. 落雷を引き付けるだけで100%捕捉しない
    捕捉した場合も、誘導する雷電流の強さが事前にわからない
  2. 誘導した雷電流が周囲の電子機器に悪影響を及ぼす

落雷を呼び込んで誘導する方法には限界があり、落雷の発生自体を防ぐことが最善の方法といえます。

PDCE避雷針による落雷抑制の原理

PDCE避雷針は、落雷自体の発生を抑制することで落雷被害を防ぎ、雷電流による電子機器への悪影響も防ぐことを目的としています。

特徴① 球体形状
なめらかな球体形状は放電電圧が高いため、お迎え放電の発生を抑えます。
そのため、雷雲との放電路の形成を抑制します。
特徴② 内部構造
半球状の電極を上下に配置し、その間を絶縁物を用いて固定した構造です。雷雲が近づくことにより、
  1. 地面に誘起されたプラスの電荷が接地線を通って下部電極に蓄積する。
  2. 対面する上部電極がマイナスに帯電する
  3. 避雷針の上面が雷雲下部と同じ電荷となる
その結果、落雷の目標になりにくくします。
特徴③ 電源不要
地面に誘起された電荷を使うため、電源が不要です。

PDCE避雷針の効果範囲

PDCE

欧州における5年間、200か所での実績値に基づいた参考値として、高さ20mとした場合、半径100mの円錐形部分が保護領域となります。
 高さと水平距離は1:5で、最大水平距離は100mです。

被保護物に直接取り付ける場合には、被保護物より最低2m以上の高さを確保してください。

なお、建築基準法の必要性があってPDCEを使用する場合には、 その効果範囲はあくまでも建築基準法に準じるのでご注意ください。

PDCE避雷針の導入事例

PDCE

落雷による人命への危険、機器・設備の広範囲な故障、多方面への甚大な影響などが想定される個所で、導入が進んでいます。

  • 学校やグラウンド、競技場など、多くの人が集まる場所
  • 工場、データセンターなど、電子機器が多く使用されている建物・施設
  • 空港施設、鉄道、道路照明、ETCなど、交通インフラ関連設備
  • 野外イベントやゴルフ場など、人が集まる屋外の開けた場所
  • 携帯電話基地局、放送局、防災無線など、高さのある通信設備・システム
  • 石油基地、化学工場など、危険物を取扱う施設・設備
  • 屋外監視カメラなど、ネットワーク化された設備・システム

など

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